Haiku in English on Sunday (144) 摩天楼より新緑がパセリほど
日曜日は俳句の紹介と英訳。
先週「俳句の歴史に名前を残したいならば,今なら
スカイツリーを詠んだ名句を残すのが手です(笑)」と書きました。
スカイツリーにぴったり来る季語は何なのでしょう?
1週間考えてみましたが,どうも難しいです。
でも,3つだけ考えました。
サングラスに先だけ映るスカイツリー
地押し上げ夏空近しスカイツリー
空の木も新緑として隅田川
自評は邪道でしょうが・・・
1句目はサングラスに焦点が行かないようにあえて字余りにしました。
2句目はスカイツリーの住所(駅名)「押上」を盛り込みました(笑)。
3句目はスカイツリーをあえて「空の木」。苦しい一句です。
やはり俳句の世界に名を残すのは難しいようです。
さて,今日の一句はスカイツリーのような高いところから詠んだ句。
しかも,海外で俳句を詠む海外吟の先駆けのような一句です。
1度詳しく書いたと思っていたら,海外吟の1つとして
紹介しただけでしたので,今回取りあげます。
摩天楼より新緑がパセリほど 鷹羽狩行
(まてんろうよりしんりょくがパセリほど)
初めてこの句を見たとき,視点を変えることのおもしろさを感じました。
高さもそうですが,海外でだって俳句は詠めるのです!
摩天楼はもちろんニューヨークの超高層ビルのこと。
五番街のエンパイアステートビルの展望台から見た風景だそうです。
鷹羽狩行さんはこれまでも何度か登場しました。
昭和44年4月から1ヶ月間アメリカの自動車産業を視察するために
出張した際にこの句を詠みました。
帰国した翌年「俳句」5月号に30句を発表したうちの冒頭句。
エンパイアステートビルの展望台から見下ろすと
公園の新緑が見えました。それをパセリに見立てた面白さ。
こんなに高いところから見たら
新緑も添え物のパセリくらいじゃないか!
まあパセリには申し訳ないけどその比喩にハッとさせられます。
でも,パセリにも意味があります。ホウレンソウじゃダメです。
アメリカの物質文明の摩天楼に対抗するには
新鮮なパセリがちょうどいい。
この句が発表されると,当時はかなり議論されたようです。
新鮮だ! いや,単なる見立てじゃないか!
「パセリほど」って分量なのか?
パセリのようだという比喩なのか?
いずれにしても,この句が持つ力は
新緑をパセリにたとえた斬新さではないでしょうか。
パセリは添え物ですから,分量であり,比喩でもあると思います。
それは現代建築の最高峰でこそ感じ取れることなのです。
(まあ,飛行機は別として)
では,英訳してみます。
摩天楼より新緑がパセリほど 鷹羽狩行
From a skyscraper
Trees in April look like
Parsley!
「摩天楼の展望台」と詳しく訳そうかと思いましたが
原句のおもしろみがなくなるのでやめました。
「新緑」は辞書的な fresh green (greenery)はやめて
具体的に「4月の木々」にしました。
北半球のニューヨークをあえて意識して訳しました。
いずれにしてもこの句が
海外吟の先駆けになったことは間違いありません。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
選択問題(オリジナル)
「セロリ」の正しい英語を選びなさい。
ア celery
イ sellory
ウ serrerly
エ ceroly
正解は
ア celery
です。
↓よろしければブログランキングにご協力お願いします。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
自分のこと
パセリもセロリも好きではありません・・・。
先週「俳句の歴史に名前を残したいならば,今なら
スカイツリーを詠んだ名句を残すのが手です(笑)」と書きました。
スカイツリーにぴったり来る季語は何なのでしょう?
1週間考えてみましたが,どうも難しいです。
でも,3つだけ考えました。
サングラスに先だけ映るスカイツリー
地押し上げ夏空近しスカイツリー
空の木も新緑として隅田川
自評は邪道でしょうが・・・
1句目はサングラスに焦点が行かないようにあえて字余りにしました。
2句目はスカイツリーの住所(駅名)「押上」を盛り込みました(笑)。
3句目はスカイツリーをあえて「空の木」。苦しい一句です。
やはり俳句の世界に名を残すのは難しいようです。
さて,今日の一句はスカイツリーのような高いところから詠んだ句。
しかも,海外で俳句を詠む海外吟の先駆けのような一句です。
1度詳しく書いたと思っていたら,海外吟の1つとして
紹介しただけでしたので,今回取りあげます。
摩天楼より新緑がパセリほど 鷹羽狩行
(まてんろうよりしんりょくがパセリほど)
初めてこの句を見たとき,視点を変えることのおもしろさを感じました。
高さもそうですが,海外でだって俳句は詠めるのです!
摩天楼はもちろんニューヨークの超高層ビルのこと。
五番街のエンパイアステートビルの展望台から見た風景だそうです。
鷹羽狩行さんはこれまでも何度か登場しました。
昭和44年4月から1ヶ月間アメリカの自動車産業を視察するために
出張した際にこの句を詠みました。
帰国した翌年「俳句」5月号に30句を発表したうちの冒頭句。
エンパイアステートビルの展望台から見下ろすと
公園の新緑が見えました。それをパセリに見立てた面白さ。
こんなに高いところから見たら
新緑も添え物のパセリくらいじゃないか!
まあパセリには申し訳ないけどその比喩にハッとさせられます。
でも,パセリにも意味があります。ホウレンソウじゃダメです。
アメリカの物質文明の摩天楼に対抗するには
新鮮なパセリがちょうどいい。
この句が発表されると,当時はかなり議論されたようです。
新鮮だ! いや,単なる見立てじゃないか!
「パセリほど」って分量なのか?
パセリのようだという比喩なのか?
いずれにしても,この句が持つ力は
新緑をパセリにたとえた斬新さではないでしょうか。
パセリは添え物ですから,分量であり,比喩でもあると思います。
それは現代建築の最高峰でこそ感じ取れることなのです。
(まあ,飛行機は別として)
では,英訳してみます。
摩天楼より新緑がパセリほど 鷹羽狩行
From a skyscraper
Trees in April look like
Parsley!
「摩天楼の展望台」と詳しく訳そうかと思いましたが
原句のおもしろみがなくなるのでやめました。
「新緑」は辞書的な fresh green (greenery)はやめて
具体的に「4月の木々」にしました。
北半球のニューヨークをあえて意識して訳しました。
いずれにしてもこの句が
海外吟の先駆けになったことは間違いありません。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
選択問題(オリジナル)
「セロリ」の正しい英語を選びなさい。
ア celery
イ sellory
ウ serrerly
エ ceroly
正解は
ア celery
です。
↓よろしければブログランキングにご協力お願いします。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
自分のこと
パセリもセロリも好きではありません・・・。





この記事へのコメント
こんばんは。俳句の世界も組織の世界。いろいろあると思います。芭蕉が旅を愛したのには,そんな理由もあったのでしょうか。
鷹羽氏のこの句は現在では評価が落ち着いているのではないでしょうか。当時としてはあまりに新鮮で,それだけ人の気を引いたということだと思います。コメントありがとうございます。