Haiku in English on Sunday (539) 写真ほど白鳥真白にはあらず

日曜日は俳句の紹介と英訳。
12月も残すところあと2週間足らず。早いものです。
冬は深まり,遠くの山はすっかり雪化粧をしました。

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そして,昨日の空に南下する白鳥の編隊を見つけたので,急いで写真を撮りました。

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写真ほど白鳥真白にはあらず  宇多喜代子
(しゃしんほどはくちょうましろにはあらず)

坪内稔典著「俳句いまむかし ふたたび」より。

俳句いまむかし ふたたび - 坪内 稔典
俳句いまむかし ふたたび - 坪内 稔典

久しぶりに宇多喜代子さんの句を取り上げます。

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これは2018年に丸森町に部活動の大会で行った帰りに角田市の手代木沼というところで撮った写真。

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「写真で見るほど白鳥は白くないなあ」

と言われても,白鳥にとっては迷惑な話。
そんな人間の幻想を,ずけずけと言ってしまうのも俳人の特権なのかもしれません。


では,英訳してみます。

写真ほど白鳥真白にはあらず  宇多喜代子

Swans are not
So white as they look
In photographs



ちなみに,英語の swan は・・・

a large white bird with a long neck that lives on rivers and lakes
(川や湖に住む長い首をした大型の白い鳥)


ですが,「ハクチョウ属」には全身黒い「コクチョウ」も含まれ,英語でも black swan と呼ばれています。

この記事へのコメント

2022年12月18日 08:08
おはようございます。

 ちょっと”くすっ”とくる俳句ですね。この俳句を読んだ時の作者の気持ちはどんなだったのでしょうね。 「だまされた」なのだろうか、「拍子抜けだ」なのだろうか、「現実はあなたが思うほどきれいごとではないのだよ」なのでしょうか…

ところで、冒頭の山は蔵王連峰ですか? 美しい冬景色が取れていますね。
2022年12月18日 08:24
あきあかねさん
おはようございます。
冒頭の写真は袋原方面からの蔵王連峰で,一部を切り取りました。スキー場はもうにぎわっているのでしょうか。
今日の句は俳句だから成り立っていて,短歌だと冗長的になってしまい,危うくなると思います。俳句が持つ滑稽味が生かされ,一茶が現代に生きていたらこんな句を詠んだかも。芭蕉が「おくのほそ道」の旅にスマホを持って出たら,きっとたくさんの人がフォロワーになったことと思います。でも,芭蕉はきっと俳句を数日推敲してからでないとアップしないでしょう。

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