2つの邦画(1) 「ラーゲリより愛を込めて」

この正月に2つの邦画を見ました。
1つは「ラーゲリより愛を込めて」です。

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「ラーゲリ」とはロシア語です。広辞苑によると・・・

ラーゲリ【lager' ロシア】
戦争捕虜・政治犯などの強制収容所。1920年代末からソ連で人民抑圧の機構となった。ラーゲル。


ポスターには英語のタイトルが書いてあります。

FROM SIBERIA WITH LOVE

つまり,これは第二次世界大戦後に日ソ不可侵条約を破って満州に侵攻してきたソ連によって抑留された日本人と彼らを待つ家族の物語です。

極寒の中,多くの日本人がダモイ(帰国)の日を待ちながら,過酷な労働に耐え,亡くなった方もいれば,帰国を果たした人もいました。

映画の中盤から,劇場のあちこちからすすり泣きが聞こえてきます。

エンディングは,勝手な予想を裏切られました。そうきたかあ。

何も情報を入れないで見たほうがいいでしょう。
一応,予告編ですが,これから見る人は見なくてもいいかも。



実はこれは事実に基づく辺見じゅんさんの原作がありますが,そのタイトルはネタバレを含んでいるので見てから読んだほうがいいでしょう。

これは映画のノベライズ版です。

ラーゲリより愛を込めて (文春文庫) - 辺見 じゅん・原作, 林 民夫・映画脚本
ラーゲリより愛を込めて (文春文庫) - 辺見 じゅん・原作, 林 民夫・映画脚本

それにしても,戦争は残酷で,為政者は絶対に戦争を起こしてはいけないと思うばかりです。

この記事へのコメント

2023年01月16日 07:41
おはようございます。

 これ、ずいぶん昔に書評か何かで読んだ記憶があります。ラーゲリに関しては若い時にノンフィクションを含め、いくつかを読んだので、記憶がごっちゃになっているのですが、確か題名は・・・
 あっ、そうか、なるほど、これを明かしてしまうと、ネタバラシになってしまうのですね。了解

 北川景子さん、何時までも美人ですね(笑)

 私の身近にも、満州帰りの人や南方帰りが何人かいました。シベリア抑留の様に長い抑留生活ではなく、1~2年だったようなのですが、それでも大変な苦労をした、と聞かされました。
2023年01月18日 06:30
あきあかねさん
おはようございます。返事が遅れてすみません。
原作のタイトルで映画化しなくてよかったですね。
戦後がだんだん遠ざかっていきますが,宮城にはパラオから帰国した人々が作った「北原尾」(北・パラオ)地区がありますし,このシベリア抑留は戦後のひどい史実として残さなければいけないと感じています。今回このような映画が作られたことに意味があると思っています。

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