Haiku in English on Sunday (629) 新涼やさらりと乾く足の裏
日曜日は俳句の紹介と英訳。
最近撮った写真から。これは釜房湖畔の景色。
よく見ると,ボートを漕ぐ人々。東北大の学生さんでしょうか。
秋めいてきた空と雲。
よく見ると,飛行機が飛び立ちました。
広い視点から狭い一点を見つめてみる。まさにこれは俳句を作るときに欠かせない視点です。
「足の裏」なんて普通は気にしないし,あまり俳句に詠む人はいません。
新涼やさらりと乾く足の裏 日野草城
(しんりょうやさらりとかわくあしのうら)
「俳句発想法 歳時記 秋」(草思社文庫)より。
文庫 俳句発想法歳時記〔秋〕 (草思社文庫 ひ 1-1) - ひらの こぼ
日野草城の句を取り上げるのは2度目か。
モダンな句風は昭和俳句の先駆けとなりました。
季語「新涼」は古典俳句にはほとんど見られずに,明治以降に用いられるようになりました。芭蕉は「秋涼し」を使っています。
昨日は二十四節気の「白露」でしたが,残暑厳しく「新涼」にしても「白露」にしても,ちょっと後ろにずれている感じがします。ただ,ここ仙台ではやっと朝夕に「新涼」を感じるようになりました。
風呂上りなのでしょうか,川遊びなのでしょうか,濡れた足がの裏がさらりと乾いた。イラストはちょっと違う感じもしますが。
夏の暑さと違って「さらり感」が秋を感じさせます。
足の裏を詠むなんておもしろい視点です。検索しただけでも,日野草城には足の裏が出てくる句が5句ほどあります。
日野草城はあまり人が注目しないところを詠むのが得意なようです。
→ Haiku in English on Sunday (606) 春の灯や女は持たぬのどぼとけ
では,英訳してみます。
新涼やさらりと乾く足の裏 日野草城
Cool in early autumn
My soles have already been
Dried and smooth
「新涼」と「足の裏」を詠んだ句には,こんな句もあります。
新涼や白きてのひらあしのうら 川端茅舎
最近撮った写真から。これは釜房湖畔の景色。
よく見ると,ボートを漕ぐ人々。東北大の学生さんでしょうか。
秋めいてきた空と雲。
よく見ると,飛行機が飛び立ちました。
広い視点から狭い一点を見つめてみる。まさにこれは俳句を作るときに欠かせない視点です。
「足の裏」なんて普通は気にしないし,あまり俳句に詠む人はいません。
新涼やさらりと乾く足の裏 日野草城
(しんりょうやさらりとかわくあしのうら)
「俳句発想法 歳時記 秋」(草思社文庫)より。
文庫 俳句発想法歳時記〔秋〕 (草思社文庫 ひ 1-1) - ひらの こぼ
日野草城の句を取り上げるのは2度目か。
モダンな句風は昭和俳句の先駆けとなりました。
季語「新涼」は古典俳句にはほとんど見られずに,明治以降に用いられるようになりました。芭蕉は「秋涼し」を使っています。
昨日は二十四節気の「白露」でしたが,残暑厳しく「新涼」にしても「白露」にしても,ちょっと後ろにずれている感じがします。ただ,ここ仙台ではやっと朝夕に「新涼」を感じるようになりました。
風呂上りなのでしょうか,川遊びなのでしょうか,濡れた足がの裏がさらりと乾いた。イラストはちょっと違う感じもしますが。
夏の暑さと違って「さらり感」が秋を感じさせます。
足の裏を詠むなんておもしろい視点です。検索しただけでも,日野草城には足の裏が出てくる句が5句ほどあります。
日野草城はあまり人が注目しないところを詠むのが得意なようです。
→ Haiku in English on Sunday (606) 春の灯や女は持たぬのどぼとけ
では,英訳してみます。
新涼やさらりと乾く足の裏 日野草城
Cool in early autumn
My soles have already been
Dried and smooth
「新涼」と「足の裏」を詠んだ句には,こんな句もあります。
新涼や白きてのひらあしのうら 川端茅舎
この記事へのコメント
ここのところ、朝起きて着替える時の清々しさで秋を感じるようになってきています。
私、知らなかったのですが、釜房湖にボートを浮かべても良くなったのですね。私らの頃は不可だったのですけど…
勿論、今でもダムの躯体に近づくのはダメでしょうけど。
釜房湖はボート禁止だったんですか! 湖畔に東北大のボート部の小屋があったのでそうかなと思いました。もちろん許可を取っているんでしょう。
夜は涼しいですね。日中ももう少し気温が下がってくれるといいんだけど。