伝説のバンド「たま」（２） ４人は和製ビートルズ？

前回に続き，伝説のバンド「たま」について。
こちらがメジャーデビューアルバム「さんだる」。


さんだる(紙ジャケット仕様)[BRIDGE-200] - たま

1990年に買った私のCDにはカード式のライナーノーツが入っています。



アルバムジャケットの不思議な絵ですが，これは右から２番目の知久寿焼さんが描きました。
本当は大ヒットシングル「さよなら人類」に使いたかったのですが，間に合わずに，アルバムで日の目を見ました。

こちらはアルバム「さんだる」のジャケット裏。



彼らの言葉を借りれば，「たま」はソロアーティストの集まりで，自分が作った曲を各自がボーカルをとるシステムです。
結成の詳細はいろいろなサイトを参考にしてください。

では，アルバムに入っていたカードを使って，簡単に４人を紹介します。



知久寿焼（ちくとしあき）さん。
本名は寿明。川口市出身。マッシュルームカットにちゃんちゃんこ風の服装が印象的。
ギターの他にマンドリン，ウクレレ，ハーモニカも演奏。多くのCMソングも手掛けてます。
作る曲は独特で，前衛的な感じも受けます。

柳原幼一郎さん。
本名は陽一郎。福岡市出身。「さよなら人類」を作りました。
「イカ天」で１週目にアコーディオンを演奏したかと思うと，ピアノ，アルガンの他にギターまで演奏するマルチプレイヤーぶりを披露。
作る曲はメロディアスで，マルチなポール・マッカートニーを彷彿とさせます。

石川浩司さん。
東京生まれで前橋市で育つ。丸刈りとランニングシャツが印象的。
パーカッションを担当しますがリコーダーやギターも演奏。
昔，何かの雑誌で紹介されていましたが空き缶収集家でもあります。

滝本晃司さん。
町田市出身。どちらかというと寡黙なイメージがあります。
ベースを担当しますが，曲によってはギターやピアニカも。
「たま」がベースを募集していたときに，他の人が入るくらいならと，ベース演奏経験がないのに応募。応募したのは１人でした。


４人が全員曲が作れることや，大衆性と前衛性を兼ね備え，日本のビートルズと呼ぶ人もいます。
私もそう思いました。このあたりは，後にも触れると思います。



実際，彼らも何かのインタビューで影響を受けたものに，つげ義春とビートルズを挙げていました。
とくにサイケ色の強い「マジカル・ミステリー・ツアー」が好きだそうです。


マジカル・ミステリー・ツアー - ザ・ビートルズ

また，知久さんは「虫」（昆虫）が好きだそうで，「さんだる」の表紙もそんな感じです。
知久さんはツノゼミの研究家でもあります。


伝説のバンド「たま」ですが，1995年に柳原幼一郎さんが脱退。
2003年にバンドは解散しました。

Comments

[あきあかね]

おはようございます。

　CDお持ちだったのですね( ﾟДﾟ)
　私も、エアーチェックしたテープのなかに有ったかもしれないのですが、、、’８０、’９０年代のテープは、カセットレコーダーが壊れて廃棄した時にすべて処分したので残っていません。数十本あったのですけど…
今になって思うと、結構貴重なものも有りました。中島みゆきがヤマハのポップコングランプリを取った時の記念番組だったりとか。

　あ、たまですが、ビートルズに似ている、と言うのには首肯しかねますが、つげ義春好きという事に関してはさもありなん、と言う感です。ビートルズに似ている、と言うよりもビートルのインスパイヤーを受けた、という事なのかと思います。平易なコード進行と、記憶に残る、POPなメロディーラインがそうなのではないでしょうか。

[リアルET]

あきあかねさん
おはようございます。
カセットテープにMD，あんなにお気に入りを作っていたのに・・・。
ビートルズにはどのバンドもなれませんが，ビートルズ的な要素をたくさん持っていたと思います。このあたりはもう少し書きたいところですが・・・。
たま，ちょっと続きます。