2024年ノーベル文学賞を日本人がとるとしたら・・・

10月に入り,ノーベル賞発表の季節がやってきました。
ノーベル賞にはいろいろな分野がありますが,来週の10日には一番興味がある文学賞が発表になります。

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毎年のように話題になるのは,今年は村上春樹氏はとれるのか,ということですが,一種のお祭り騒ぎのようになっています。

受賞者を予想し YouTube で話している人もいます。
私も気になって,どんな人が候補として話題になっているのかなあとネットを見ていたら,Yahoo USA 経由で,こんな英語版 Wikipedia を見つけました。

2024 Nobel Prize in Literature

「2024年ノーベル文学賞」の項目がすでにあります!
そして6人の選考委員が写真付きで紹介されています。

さて,気になる内容・・・。

The 2024 Nobel Prize in Literature is an international literary prize established according to Alfred Nobel's will that will be announced by the Swedish Academy in Stockholm, Sweden, on 10 October 2024 and awarded on 10 December 2024.

2024年ノーベル文学賞はアルフレッド・ノーベルの遺志によって設立された国際的な文学賞で,2024年10月10日にスウェーデンのストックホルムでスウェーデンアカデミーによって発表され,12月10日に表彰される。


(中略)

Despite the secrecy, many notable writers around the globe are perennially expected to be among the official nominees and favored to win the prestigious literary prize. The following list features authors considered multiple times for the prize along with the current number of their books the Nobel Library possess. The amount of copies helps determine the Swedish Academy's interest on a particular author.

秘密主義ではあるものの,世界中の多くの著名な作家たちは,常に公式の候補者に入り,この高名な文学賞をとることを期待される。次のリストはこの賞に何度も候補となっている作家の名前とノーベル図書館が現有している作家の本の数である。本の数によってスウェーデンアカデミーがどの作家に興味をもっているのかがわかる。


気になるリストですが,3人の日本人作家を見つけることができます。
上から順番に紹介しましょう。最初の数字は生まれた年。右側の数字は所蔵冊数。

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村上春樹さん。やはり,この人を外すわけにはいきませんね。47冊が所蔵されています。
20代はこの人の本ばかり読んでいました。
今では毎月1回放送される「村上RADIO」を楽しみに聴いています。


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小川洋子さんは「密やかな結晶」がブッカ―国際賞にノミネートされてから,ノーベル文学賞への期待が一気に高まっています。
最近,新たにノーベル図書館が彼女の本を購入したという話もあります。

小川洋子さんの上に書いてある,ジョイス・キャロル・オーツは何度もとるんじゃないかと言われている作家。179冊もアカデミーが所有しているのも注目に値します。


続いて,もう一人の「ヨーコ」さん。

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多和田葉子さん。ドイツ在住の異色の作家です。
多くの本がドイツ語で書かれ,いろいろな言語に翻訳されています。
2016年,ドイツで作家に贈られる権威のあるクライスト賞を受賞

日本語でもデビュー。小説「犬嫁入り」が芥川賞を受賞。彼女の小説はちょっと難解で独特です。
2018年,日本語の小説「献灯使」が翻訳部門で全米図書賞を受賞し,ノーベル賞受賞の気運が高まっています。

下の写真の左から2番目が「献灯使」です。これまた不思議な小説ですが,文庫本の背表紙では「震災後文学の頂点」としています。

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他にも,金井美恵子さんなど,期待される日本人作家ももっといます。

軽いめまい (講談社文庫) - 金井美恵子
軽いめまい (講談社文庫) - 金井美恵子

いろいろな人が予想しています。
順番(笑)でいうとドイツ人作家じゃないかとか,今回はデンマーク人じゃないかとか。

さあ,来週の発表が楽しみです。



この記事へのコメント

2024年10月05日 06:52
おはようございます。

 へ~、来週ノーベル文学賞が発表されるのですか! 今年こそあるのかなあ…

 新しい作家さん達、追いかけることをだいぶ前に止めてしまったので、不案内なのですが、多和田葉子さんは、ドイツ在住の作家さん、という事と、不思議な作品、という事だけは存じ上げていました。

 例のコメントの件ですが、シーサーから昨晩回答が来たのですが、どうも頓珍漢な内容でして、解決になっていません。自力救済しかないのかな?
2024年10月05日 22:47
あきあかねさん
こんばんは。同じ国が2年続くことはないとか。そろそろ日本が来てもいい頃だと思うんですが。ボブ・ディランの変化球には驚きましたが,世界中の作家にも寿命がありますから,早くあげてほしい人もいます。
コメント欄のことでシーサーから回答が来たことに軽い驚きを感じます。
今日,歴史民俗資料館を車窓から見ましたよ。詳しくは明日の記事で書いています。