アガサ・クリスティー 「オリエント急行の殺人」

時々,ミステリー小説の感想を書くことがありますが,今年になって読んだ本があります。
それはアガサ・クリスティーの「オリエント急行の殺人」

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えっ,今さら!? なんてミステリーファンに言われそうですが,そうなんです,基本が抜けているところがあるので,読んでみました。

アガサ・クリスティー(1890-1976)は言わずと知れた「ミステリーの女王」
「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」くらいは知っていますが,これは名作・問題作と言われながら読んでいなかった。

私が早川書房のクリスティー文庫を選んだのは新訳版で,解説が有栖川有栖さんだから。

オリエント急行の殺人 (クリスティー文庫) - アガサ・クリスティー, 山本 やよい, 山本 やよい
オリエント急行の殺人 (クリスティー文庫) - アガサ・クリスティー, 山本 やよい, 山本 やよい

裏表紙の内容紹介・・・。

真冬の欧州を走る豪華列車オリエント急行には、国籍も身分も様々な乗客が乗り込んでいた。奇妙な雰囲気に包まれたその車内で、いわくありげな老富豪が無残な刺殺体で発見される。偶然乗り合わせた名探偵ポアロが捜査に乗り出すが、すべての乗客には完璧なアリバイが……ミステリの魅力が詰まった永遠の名作。

これは物語の舞台となる同型の列車。

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さあ,ポアロは謎を解くことができるのでしょうか!?

クリスティーというと,この写真を思い出します。

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クリスティーがこれを出したのは44歳くらいのとき。超問題作「アクロイド殺し」から18年後のこと。作家としては脂が乗りきっている感じ。

読めばびっくり。あなたは犯人を当てることができるか!?

事件が起きる。
ポアロが一人一人から事情聴取をする。
さあ,手札はすべて明かしましたよ。読者の皆さん,犯人は誰ですか?


古典を学ぶことは,新しい小説を楽しむためにも必要なことですね。
今年のうちに,もう1冊くらいクリスティー読みたいです。もう買ってあるんですけどね。



この記事へのコメント

2025年01月31日 06:32
おはようございます。

 あら! 意外でした。まだお読みになっていらっしゃらなかったのですか?!
 クリスティーの作品を片っ端から読んだのは高校2年生の時でした。コナン・ドイルは中1の時で、G・K・チェスタトンは高1の時です。

 数あるクリスティーの作品に中でもこれは名作と言えると思います。何回か映画化されていますし、テレビの連作にも登場していますし、舞台かもされていますね。翻案されて三谷幸喜脚本で日本でもテレビドラマになっていますね。これ、私は見逃していますけど…
 私とすれば、イギリスの『名探偵ポワロ』シリーズのスペシャル版の「オリエント急行」が最も原作の雰囲気が出ていると思っています。
2025年02月01日 06:59
あきあかねさん
おはようございます。
高校生でクリスティを読んでいたとは流石ですね。こういう大胆なタネはもう後進の作家は真似できなくなりますよね。
「名探偵ポアロ」シリーズはBSで追いかけていたのですが,これは見ていませんし,撮ってもいませんでした。次の記事でも書いたのですが,ぜひデビッド・スーシェが演じるポアロの「オリエント急行」見てみたいです。うらやましいです。日本では三谷作品として翻案,野村萬斎さんが探偵役をしたようです。そんなドラマやっていたような,同コンビの違う作品「黒井戸殺し」か,別のをチラッと見たのか。