Haiku in English on Sunday (654) 待てば来る三月も又幸せも

日曜日は俳句の紹介と英訳。
ここ1週間は春の陽気で暖かい日が続きました。
昨日は午前中に部活動で軽く汗を流し,午後は仙台空港に家族を迎えに。

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沖縄ではなんと26度あったそうです。
ところが間もなく再び寒波が来るそうですね。昨日から3月。これこそこの時期らしい天気です。


待てば来る三月も又幸せも  川口咲子
(まてばくるさんがつもまたしあわせも)

俳句サイト「増殖する俳句歳時記」より。句集「花日和」所収。

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川口咲子は1936年東京都出身。父の深川正一郎,夫の利夫と共に「ホトトギス」同人。

この句が詠まれたのは2月のある日。
明けない夜はない,とよく言われますが,時間は必ず過ぎていく。

でも,「春が来る」と言われてもどうも実感がわかない時があります。
それだけ春は来ては戻ってじらしながらやってきます。

それに比べて,「3月」は待てば必ず2月の次にやってくる!
あいまいな「春」に比べれば「3月」という確実性がうれしいですね。

それは作者にとっては幸せなこと。一日一日が待ち遠しく感じます。
3月という具体性が,まるで個性を持ったかのように,幸せを連れて近づいてきてくれます。

では,英訳してみます。

待てば来る三月も又幸せも  川口咲子

If you wait for it
March will surely come
With happiness



今年ももう3月かと思うと,その速さに驚きます。
3月は別れの季節とも言われますが,本格的な春と言う幸せも連れてきてくれます。




この記事へのコメント

2025年03月02日 07:27
おはようございます。

 三月も春も、待てば必ずやってくるのですが、、、「幸せ」は果たして待っているだけでやってくるんでしょうか?
 人事を尽くしている人であれば、それもあるのでしょうが、果たして自分は人事を尽くしているのであろうか?
 そう思うこの頃です。
2025年03月04日 06:14
あきあかねさん
おはようございます。
春が来るだけで,まあ生物的にも幸せが来るような気がするのかなあ。それは本能的な季節感なのかもしれませんね。
広瀬川の白鳥は北に帰ったかと思ったらまだいます。今週の寒波を予見していたのかな。