「募金」の不思議!?
前回はNHKラジオ「国語辞典サーフィン」から「課金」と言う言葉が本来は業者側の「お金を課す」という意味が21世紀に入って,「オンラインゲームなどに利用者が課されたお金を払うこと」の意味が加わったことを書きました。

番組では,誤用があまりにも普及して普通の表現になった,と分析しています。
実は三省堂国語辞典(第八版)で「課金」を引くと「募金の項目をチェック」とあるのです。

三省堂国語辞典 第八版 - 見坊 豪紀, 市川 孝, 飛田 良文, 山崎 誠, 飯間 浩明, 塩田 雄大
ぼきん【募金】
①寄付金を呼びかけること。「募金に ご協力ください・募金活動」
②お金を寄付すること。また、そのお金。「おこづかいを募金した・募金が集まった」〔1960年代から例がある用法〕
「募金」は「課金」よりも早く,1960年代からこの主客逆転のような用法が見られるのです!
確かに「募金活動」は募るほうの立場ですが,「募金しようかな」は応じる側の言葉です。

私が所有する岩波国語辞典(第七版)では1980年頃に広まったとあります。

岩波 国語辞典 第7版 新版 - 西尾 実, 岩淵 悦太郎, 水谷 静夫
ぼきん【募金】
寄付金などを広く一般からつのること。醵金(きょきん)・義援。「街頭募金に応じる」
▷醵金・寄付する行為の意は1980年ごろ学校から広まった誤用で,現在かなり多用。教師が言った「募金のお金を持って来なさい」などを寄付の金銭と誤解したせいか。
学校が犯人扱いされている(笑)!

昔は今より多くの募金活動が学校を利用して(?)行われていた記憶があります。
すべてに教師が関わっていたら,教師の本来の仕事なんてできません。
教師の呼びかけが誤解の原因だとしたら,その責任は大きいですね。
今日は「みやぎ鎮魂の日」。
あのときの募金・義援金で助かった人も多いのではないでしょうか。

番組では,誤用があまりにも普及して普通の表現になった,と分析しています。
実は三省堂国語辞典(第八版)で「課金」を引くと「募金の項目をチェック」とあるのです。

三省堂国語辞典 第八版 - 見坊 豪紀, 市川 孝, 飛田 良文, 山崎 誠, 飯間 浩明, 塩田 雄大
ぼきん【募金】
①寄付金を呼びかけること。「募金に ご協力ください・募金活動」
②お金を寄付すること。また、そのお金。「おこづかいを募金した・募金が集まった」〔1960年代から例がある用法〕
「募金」は「課金」よりも早く,1960年代からこの主客逆転のような用法が見られるのです!
確かに「募金活動」は募るほうの立場ですが,「募金しようかな」は応じる側の言葉です。

私が所有する岩波国語辞典(第七版)では1980年頃に広まったとあります。

岩波 国語辞典 第7版 新版 - 西尾 実, 岩淵 悦太郎, 水谷 静夫
ぼきん【募金】
寄付金などを広く一般からつのること。醵金(きょきん)・義援。「街頭募金に応じる」
▷醵金・寄付する行為の意は1980年ごろ学校から広まった誤用で,現在かなり多用。教師が言った「募金のお金を持って来なさい」などを寄付の金銭と誤解したせいか。
学校が犯人扱いされている(笑)!

昔は今より多くの募金活動が学校を利用して(?)行われていた記憶があります。
すべてに教師が関わっていたら,教師の本来の仕事なんてできません。
教師の呼びかけが誤解の原因だとしたら,その責任は大きいですね。
今日は「みやぎ鎮魂の日」。
あのときの募金・義援金で助かった人も多いのではないでしょうか。
この記事へのコメント
そう言えばありましたねぇ…、歳末の募金とか、赤い羽根の募金とか、学級委員が茶封筒に集めていましたね。で、このように小学生の時から「お金を集める事=募金」と言う使い方が普通でしたので、違和感なく使っていました。よく考えてみれば、「募金」という漢字の「募」は「つのる」ですので、「寄付のお金を募る」事が「募金」の本来の意味でした。
おはようございます。
これまで何も疑わずに「募金」を使ってきましたが,よく考えれば本来は募る側の言葉でした。この番組はそんな気づかない日常の盲点をついてくれます。
昨日はみやぎ鎮魂の日。みんなで黙祷しました。