Haiku in English on Sunday (671) こんなにうまい水があふれてゐる
日曜日は俳句の紹介と英訳。
最近,岩手県の五葉山に登った話を書きましたが,これは山頂に近い石楠花荘裏の広場からの風景。

視界が良ければ三陸の海が写っているはずなのになあ,と掲載をやめたのですが,他の人の YouTube を見ていて,それは三陸のリアス海岸だと知り,よく見たら,自分のにもうっすらですが写っていました。
(最近はリアス「式」とは言わなくなりました。)

さて,ここ石楠花荘には豊富な水が湧き出ていました。写真よりもっと右。

飲んでみようかな,とも思いましたが,万が一お腹を壊すといけないのでやめました。
でも,登山中の湧き清水はありがたいですよね。
これは山形県寒河江市の田代巨石群に向かう途中の庚申水という湧水。

これは福島県田村市の鎌倉岳の水場。

こんなにうまい水があふれてゐる 種田山頭火
(こんなにうまいみずがあふれている)
小澤實著,河出文庫「近現代俳句」より。

近現代俳句 古典新訳コレクション (河出文庫) - 小澤實
種田山頭火の句を扱うのは7度目でしょうか。行乞漂白の放浪俳人。

第二句集「草木塔」(1940年)所収。

山頭火句集 草木塔【復刻版】 - 種田 山頭火
自由律の,自分の思いをそのまま書いたような一句。
季語もありませんが,夏の季感があります。
私は山には日本茶かジャスミン茶に氷をたくさん入れて持っていきます。
でも,無味無臭の水がおいしいと感じるのはわかります。
それがあふれるほど目の前にあるのです。
喉の渇きを潤すには真水に勝るものはないのでしょう。
では,英訳してみます。
こんなにうまい水があふれてゐる 種田山頭火
Such a delicious
Water has flooded and
Flooded out
本来,delicious は「とてもおいしい」という意味で very をつけません。
中学校の教科書でも「おいしい」ではなく,そう記載されています。
無味無臭の水に使ってよいか迷いましたが,あえて使ってみました。
山頭火を知らないと,そんなおいしい水が日本にはあるのか,と誤解されそうです。
最近,岩手県の五葉山に登った話を書きましたが,これは山頂に近い石楠花荘裏の広場からの風景。

視界が良ければ三陸の海が写っているはずなのになあ,と掲載をやめたのですが,他の人の YouTube を見ていて,それは三陸のリアス海岸だと知り,よく見たら,自分のにもうっすらですが写っていました。
(最近はリアス「式」とは言わなくなりました。)

さて,ここ石楠花荘には豊富な水が湧き出ていました。写真よりもっと右。

飲んでみようかな,とも思いましたが,万が一お腹を壊すといけないのでやめました。
でも,登山中の湧き清水はありがたいですよね。
これは山形県寒河江市の田代巨石群に向かう途中の庚申水という湧水。

これは福島県田村市の鎌倉岳の水場。

こんなにうまい水があふれてゐる 種田山頭火
(こんなにうまいみずがあふれている)
小澤實著,河出文庫「近現代俳句」より。

近現代俳句 古典新訳コレクション (河出文庫) - 小澤實
種田山頭火の句を扱うのは7度目でしょうか。行乞漂白の放浪俳人。

第二句集「草木塔」(1940年)所収。

山頭火句集 草木塔【復刻版】 - 種田 山頭火
自由律の,自分の思いをそのまま書いたような一句。
季語もありませんが,夏の季感があります。
私は山には日本茶かジャスミン茶に氷をたくさん入れて持っていきます。
でも,無味無臭の水がおいしいと感じるのはわかります。
それがあふれるほど目の前にあるのです。
喉の渇きを潤すには真水に勝るものはないのでしょう。
では,英訳してみます。
こんなにうまい水があふれてゐる 種田山頭火
Such a delicious
Water has flooded and
Flooded out
本来,delicious は「とてもおいしい」という意味で very をつけません。
中学校の教科書でも「おいしい」ではなく,そう記載されています。
無味無臭の水に使ってよいか迷いましたが,あえて使ってみました。
山頭火を知らないと,そんなおいしい水が日本にはあるのか,と誤解されそうです。
この記事へのコメント
この俳句は山頭火だから成り立つ句なのかもしれませんね。彼の生きざまがこの句に深みを与えています。人生の深みみたいなものを…
おはようございます。
水がなぜおいしいのか,これは確かに山頭火のことを知らないと英訳してもちんぷんかんぷんですね。やはり翻訳って難しいです。ときどき外国の小説で,訳注があって助かることがあります。最後にもう一句。
へうへうとして水を味ふ(あじわう) 山頭火