Haiku in English on Sunday (677) 秋立つや雲は流れて風見ゆる

日曜日は俳句の紹介と英訳。
今年は8月7日が立秋。いつも仙台七夕まつりの期間中に,そして広島と長崎の原爆投下の日の間に秋がやってきます。

こちら仙台では,本当に7日を境に夜の空気感が変わった感じがします。
昼は相変わらずの猛暑なのですが,夜は涼しさを感じるのです。温暖化が叫ばれる地球も,少しは暦を意識しているのかもしれません。

こちらは昨日の福島県にある吾妻小富士。雲も秋の雲?

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階段を登ればすり鉢状の火口を見ることができます。ススキです。

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アキアカネが翅を休めています。

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振り返れば,一切経山が見えます。噴煙が上がっている様子が見えるでしょう。

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活火山ですが,現在は噴火警戒レベルが1に引き下げられています。一切経山には2022年の10月に登りました。→ 五色沼(魔女の瞳) 一切経山・登山編

前置きが長くなりました。


秋立つや雲は流れて風見ゆる  三浦樗良
(あきたつやくもはながれてかぜみゆる)

「よくわかる 俳句歳時記」より。

ハンディ版 オールカラー よくわかる俳句歳時記 - 石 寒太
ハンディ版 オールカラー よくわかる俳句歳時記 - 石 寒太

三浦樗良(みうらちょら)は江戸時代中期の俳諧師(1729-1780)。
現在の三重県鳥羽市に生まれ,江戸にも出ますが窮乏。
帰郷し伊勢の俳諧宗匠として暮らし,俳画も残しています。

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古来,「立秋」は「風」といっしょに歌われたり詠まれてきています。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる  藤原敏行
秋たつや川瀬にまじる風の音  飯田蛇笏


この句も秋の訪れを雲に見つけ,その雲を動かしているのは「秋の風」であることを詠んでいます。
見えているのは雲ですが,風が見えるとは,おもしろいですね。



では,英訳してみます。

秋立つや雲は流れて風見ゆる  三浦樗良

Autumn has come
Clouds are floating and
I can see the wind



なるべく音節を5・7・5に近づけてみました。

こちらは吾妻スカイラインのつばくろ谷に架かる不動沢橋。風が見えますか?

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この記事へのコメント

2025年08月10日 07:56
おはようございます。

 今日はそうでもないんですが、この2,3日暑さの割には湿度が低く、時折吹く風に爽やかさを感じました。秋がやってくることを”秋立つ”とよく言ったものだと思います。
 この句も、そんな秋の風を視覚的な情景として表現したのですね。気持ちが清々しくなる俳句ですね。

 前回の先生の記事のリコメントで気付かされたことがあります。『漱石をはじめ日本の作家は筆名(ペンネーム)が多い気がします。これは俳号と言う伝統があるからか,自然なことなのでしょうか』と、言う所です。
 これ、実は、名前に関する考え方が明治以降と、それ以前とでは大きく違うのです。これ、現在の我々には気づき難い事なのですが…、説明が長文になりそうなのですが、簡単に要約します。
 明治8年に「平民苗字必称義務令」によってすべての国民が「苗字+名」の氏名を名乗ることになります。これは明治5年の戸籍制度(壬申戸籍)や明治6年の徴兵令と深く関係していました。つまり、国民一人一人が氏名によって国家に把握され、管理されることにつながったのです。これにより、氏名は個人と強く結びついた”ラベル”となって、「容易に変えてはいけないもの」と言う認識が生まれました。
 しかしながら、明治以前はそうではなかったのです。名前は単なる「呼び名」や「名乗り名」だったのです。従って成長をするのに合わせて呼び名、名乗り名が変わったり、職業に合わせて名前が変わったりすることも普通でした。そう言うのが「俳号」や「雅号」となって、普段使われる”名前”となった訳です。
 と、いうことで、現代では「本名」と「ペンネーム、あだ名」を対立する二面と言う様な見方になっていますが、明治以前は同じ「名前」だったのです。
2025年08月11日 04:36
あきあかねさん
おはようございます。すっかり朝晩は秋めいてきた感じを受けます。でも最高気温は相変わらず30度を超えるようです。昔は考えられないことです。
日本人の名前観,興味深く読ませていただきました。明治政府によるラベル化は間違いなくそうですね。マイナンバーカードみたい。
昔から幼名は○○とか,何度も名前を変える侍などが不思議でしたが,そもそも名前に対する考え方が今とは違うんですね。目から鱗でした。
作家にとって名前は記号と考えれば,筆名がいちばんいいような気がします。私も作家デビューを夢見て,考えておこうっと(笑)。