名セリフ? 名ゼリフ? 連濁ふたたび
先週,「STAR WARS 名セリフクッキー」について書いてきました。

気になっていたのに,あえて書かなかったことがあります。

quote cookie(引用クッキー)と英語も添えられていますが,それは置いておいて。
「名セリフ」なのか「名ゼリフ」なのか?
ちなみに,このお菓子の製造も販売も別々ですが日本の会社です。
個人的には連濁させて「名ゼリフ」って言うかなあ,とも思うんだけど。
でも,どうも「名セリフ」のほうが有力なようです。
日本国語大辞典では・・・
めい‐せりふ【名台詞】
〘 名詞 〙 気のきいた表現で事の道理をうまく言い得た台詞。また、有名な台詞。
Wikipedia では「アメリカ映画の名セリフベスト100」
青空文庫より
神西清「飜訳のむずかしさ」(昭和25年)
今年のはじめ、ある飜訳劇を見物したら、ある幕で姉娘が妹娘を慰めながら、「私はあなたを高く評価します」と言った。電光石火、思わず耳を疑ったほどの名セリフである。
岸田國士「『シラノ』雑感」(昭和6年)
沈痛な『高島屋の声色』は、秋の夕日を浴びて木の葉の如く散つて行く『シラノ・ド・ベルジユラツク』の『桂の冠も薔薇の花も!』といふ名せりふにぴつたりはまつてゐるのではあるまいか。
Yahoo の生成AIでは「セリフ」と「ゼリフ」が混在しています。
名台詞(めいぜりふ)とは、気の利いた表現で物事の本質を言い表したセリフ、または有名なセリフのことです。
アニメの『機動戦士ガンダム』には印象的なセリフが多く、名ゼリフと呼ばれるものには力があります。例えば、以下のようなアニメの名セリフがあります:
『アルプスの少女ハイジ』の「クララが…クララが立ってる」
『ルパン三世カリオストロの城』の「やつはとんでもないものを盗んでいきました、あなたの心です」
(以下,略)
私が「名ゼリフ」が自然かなと感じたのは,先ほども書いた「連濁」のこと。
例えば・・・
青+空 → あおぞら
本+棚 → ほんだな
名+セリフ → 名ゼリフ
でも,「名○○」を集めても,必ずしも連濁が起きるとは限らないようです。
名作家,名選手,名探偵,名演奏,名監督,名脇役,名投手,名解答,名奉行,名シーン・・・。
連濁のルールは一筋縄でいかないようで,複雑過ぎます。過去記事を参照。
連濁 ライマンの法則

「尾びれ」と「尾ひれ」の謎
山塩は「やまじお」か「やましお」か?
最後に,外国人向けか,連濁を回避することもあるようです。
我が家でよくお世話になる「はま寿司」。
「はまずし」ですが,アルファベット表記は HAMA-SUSHI。

このロゴは2021年からだそうで,それ以前は HAMAZUSHi。

でも,HAMAZUSHI では外国人観光客には寿司屋さんとは認知してもらえないかも。
HAMA SUSHI ならインバウンドの人にもわかってもらえますね。

みなさんは「名セリフ」ですか,「名ゼリフ」ですか?
気になっていたのに,あえて書かなかったことがあります。
quote cookie(引用クッキー)と英語も添えられていますが,それは置いておいて。
「名セリフ」なのか「名ゼリフ」なのか?
ちなみに,このお菓子の製造も販売も別々ですが日本の会社です。
個人的には連濁させて「名ゼリフ」って言うかなあ,とも思うんだけど。
でも,どうも「名セリフ」のほうが有力なようです。
日本国語大辞典では・・・
めい‐せりふ【名台詞】
〘 名詞 〙 気のきいた表現で事の道理をうまく言い得た台詞。また、有名な台詞。
Wikipedia では「アメリカ映画の名セリフベスト100」
青空文庫より
神西清「飜訳のむずかしさ」(昭和25年)
今年のはじめ、ある飜訳劇を見物したら、ある幕で姉娘が妹娘を慰めながら、「私はあなたを高く評価します」と言った。電光石火、思わず耳を疑ったほどの名セリフである。
岸田國士「『シラノ』雑感」(昭和6年)
沈痛な『高島屋の声色』は、秋の夕日を浴びて木の葉の如く散つて行く『シラノ・ド・ベルジユラツク』の『桂の冠も薔薇の花も!』といふ名せりふにぴつたりはまつてゐるのではあるまいか。
Yahoo の生成AIでは「セリフ」と「ゼリフ」が混在しています。
名台詞(めいぜりふ)とは、気の利いた表現で物事の本質を言い表したセリフ、または有名なセリフのことです。
アニメの『機動戦士ガンダム』には印象的なセリフが多く、名ゼリフと呼ばれるものには力があります。例えば、以下のようなアニメの名セリフがあります:
『アルプスの少女ハイジ』の「クララが…クララが立ってる」
『ルパン三世カリオストロの城』の「やつはとんでもないものを盗んでいきました、あなたの心です」
(以下,略)
私が「名ゼリフ」が自然かなと感じたのは,先ほども書いた「連濁」のこと。
例えば・・・
青+空 → あおぞら
本+棚 → ほんだな
名+セリフ → 名ゼリフ
でも,「名○○」を集めても,必ずしも連濁が起きるとは限らないようです。
名作家,名選手,名探偵,名演奏,名監督,名脇役,名投手,名解答,名奉行,名シーン・・・。
連濁のルールは一筋縄でいかないようで,複雑過ぎます。過去記事を参照。
連濁 ライマンの法則
「尾びれ」と「尾ひれ」の謎
山塩は「やまじお」か「やましお」か?
最後に,外国人向けか,連濁を回避することもあるようです。
我が家でよくお世話になる「はま寿司」。
「はまずし」ですが,アルファベット表記は HAMA-SUSHI。
このロゴは2021年からだそうで,それ以前は HAMAZUSHi。
でも,HAMAZUSHI では外国人観光客には寿司屋さんとは認知してもらえないかも。
HAMA SUSHI ならインバウンドの人にもわかってもらえますね。
みなさんは「名セリフ」ですか,「名ゼリフ」ですか?
この記事へのコメント
私は両方使います。ただし、使い分けに法則性はありません。その時の気分です(笑)
最近思うんですよねぇ…、日本語ってけっこういいかげんだなあ、って。まあ、よく言えば自由度が高いって事なのですけど。特に日本語の発音に関してはバラエティーが多すぎますし、振れ幅も大きいです。
おはようございます。日本語の自由度は私も感じます。
多様な方言がありますが,ある程度は理解ができますし,鼻濁音のある・なしとか「を」を「o」と発音する人と「wo」と発音する人が共存してます。「ら」抜き言葉とかも。
一度気にするとダメなんですが,気にしなければなんてことなく日常は流れ会話が成立していますね。