間違いを探せ(2) 全然変じゃないような・・・

前回の記事のタイトルと内容が合っていないので,変更しました。
今回も公用文を扱う書籍の中にあった,文章中の「間違いを探せ」から。

前回は漢字の間違いでしたが,今回は全然変じゃないような,でもよく吟味すると何かが違っている文章からです。

1.あの子は,いつもみんなに愛想を振りまいている。
2.昨日は,ひどい感冒で熱にうなされていた。
3.テロリストたちは,とうとう人質を釈放した。
4.この寺では,実もたわわに柿がなっている。
5.消防士たちは,勇敢にも燃えたぎる炎の中に突入した。


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わかりましたか? 私はこれでいいんじゃないかと思う文もありましたが・・・。

正解は・・・

1.「愛想がいい」とか「愛想を尽かす」とは言いますが,「×愛想を振りまく」とは言いません。「愛嬌を振りまく」が正しいのですが,「愛想を振りまく」を認めている辞書もあるそうです。

2.「悪夢にうなされる」とは使いますが,熱は「熱に浮かされる」

3.人質は犯罪者でないので,釈放ではなく「解放」

4.「たわわ」はしなっていること。「実」はしならないので「枝もたわわに」が正しい。

5.「たぎる」は水が沸騰することで,炎は「燃え盛る」



んー,難しい。まあ,公用文ではあまり使わないようなものばかりですが。

このブログも読み返せば,けっこう間違って使っているかも。



この記事へのコメント

2025年10月03日 07:14
おはようございます。

 私は全部分かりましたが、一般に慣用句はひと固まりで意味を持っていますのでそれを状況に当てはめる際に接続詞や目的語などを選び間違いしやすいのだと思います。くっつけ間違い、と言いますか…
 ネットニュースなどを見ていると、こうした間違いは良く見つかります。最近はTVニュースのテロップやレポーターの言葉などで見つけることもあります。
 あ、一番最初の『愛想を振りまく』は最近よく見聞きします。これ、間もなくcommonになるかもしれませんね。
2025年10月04日 01:33
あきあかねさん
おはようございます。
誤用もまた長く使われれば通常語になるように,そのあたりは難しいものですね。となると正しい日本語は辞書編纂者が決めているような感じもします。
NHKあたりはそのあたり敏感でいてほしいとは思いますが。
早いもので10月かあ。やっと秋らしくなってきたかな。