間違いを探せ(3) 体の一部を使った慣用句
今回も公用文を扱う書籍の中にあった,文章中の「間違いを探せ」から。
今日は体の一部を使った慣用句です。
次の各文の間違いはどこでしょう?
1.EUからの提案に,日本の外交団は頭をかしげた。
2.どうも二人は口車を合わせているような気がする。
3.あの男が言うことなど,どうせ口先三寸に決まっている。
4.彼は,なかなか目鼻が利く人物だ。


私は間違いを指摘できない,つまりひっかかったものがありました。
では,答えです。
1.かしげる(傾げる)のは首ですから,「首を傾げた」が正しい。
2.「口裏を合わせる」が正しく,「口車に乗る」との混用です。
3.よく間違える例だそうで,「舌先三寸」が正しい。
4.犬ではないので「目鼻が利く」とは言いません(笑)。正しくは「目端が利く」で,目端(めはし)とは眼力,すなわち物を見る力。
確かに「4」の「目端が利く」は辞書にも載っています。
でも,私は使ったことはないかなあ。
落語の「はてなの茶碗」を思い出します。志ん生のものが好きです。


古今亭志ん生 名演大全集 7 はてなの茶碗(茶金)/祇園祭り/探偵うどん - 古今亭志ん生(五代目)
ちなみに,「目端が利く」には「抜け目ない」の意味もあります。
今日は体の一部を使った慣用句です。
次の各文の間違いはどこでしょう?
1.EUからの提案に,日本の外交団は頭をかしげた。
2.どうも二人は口車を合わせているような気がする。
3.あの男が言うことなど,どうせ口先三寸に決まっている。
4.彼は,なかなか目鼻が利く人物だ。
私は間違いを指摘できない,つまりひっかかったものがありました。
では,答えです。
1.かしげる(傾げる)のは首ですから,「首を傾げた」が正しい。
2.「口裏を合わせる」が正しく,「口車に乗る」との混用です。
3.よく間違える例だそうで,「舌先三寸」が正しい。
4.犬ではないので「目鼻が利く」とは言いません(笑)。正しくは「目端が利く」で,目端(めはし)とは眼力,すなわち物を見る力。
確かに「4」の「目端が利く」は辞書にも載っています。
でも,私は使ったことはないかなあ。
落語の「はてなの茶碗」を思い出します。志ん生のものが好きです。

古今亭志ん生 名演大全集 7 はてなの茶碗(茶金)/祇園祭り/探偵うどん - 古今亭志ん生(五代目)
ちなみに,「目端が利く」には「抜け目ない」の意味もあります。
この記事へのコメント
「舌先」と「口先」が同一視されているせいか、「口先三寸」の誤用はよく見ますね。でも、よく考えてみて欲しいのですが、口の先三寸の所には何もないのです(笑) 言葉は舌に乗って出てくるのです。
ちなみに、私は、このイデオムを使う時、六波羅蜜寺の空也像を思い浮かべます。
こんにちは。空也像,思い浮かべて笑ってしまいました。
「×口先三寸」は「口先だけの約束」とかもともと「口先」がいい意味を持っていないので間違えてしまうんでしょうね。「舌先三寸」の意味にも「口先だけの巧みな弁舌」と「口先」が使われています。これじゃ混同が起きても仕方ないか。
それにしても,「口裏」「口車」ってどこ? 何? って言いたくなります。