Haiku in English on Sunday (698) 一年は正月に一生は今に在り

日曜日は俳句の紹介と英訳。
これは元日,福島県の鹿狼山山頂から見た初日の出

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これは2日,アウトレットモールの初売りの様子。
子どもたちが特設会場でスケートを楽しんでいました。

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「初日」「初日の出」「初東雲(はつしののめ)」「初売(り)」「初商(い)」「買初(め)」などはいかにも新年らしい季語です。


一年は正月に一生は今に在り  正岡子規
(いちねんはしょうがつにいっしょうはいまにあり)

坪内稔典著「俳句いまむかし ふたたび」より。

俳句いまむかし ふたたび - 坪内 稔典
俳句いまむかし ふたたび - 坪内 稔典

正岡子規の俳句を日曜俳句で取り上げるのは10回目あたりか。
近代俳句の生みの親と言っていいでしょう。

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季語は「正月」で,もちろん新年の季語。
「一年の計は元旦にあり」とよく言いますが,それをそのまま俳句にしたようなことわざ的な一句
中七が字余りというよりは,「一年は」と「一生は」を対句にした詩的試み。

新しい年の最初は一年の展望を持ったり,心機一転をする絶好の機会。
そして,後半部分は,私たちの人生がまさに「今」の積み重ねでできているということを教えてくれます。
一生は今の連続,その時その時を大切に生きていくことが大事なのでしょう。


ただ,この句は出典がはっきりしないのです。
先ほど出てきた「俳句いまむかし ふたたび」のように書籍に取り上げられたり,ネット上でもたくさん見つかります。
でも,この句ができた年がまちまちだったり,何の媒体で発表したかなども不明。

森まゆみ著「子規の音」も見返してみましたが,見つかりません。

子規の音(新潮文庫) - 森まゆみ
子規の音(新潮文庫) - 森まゆみ

ただ,毎日新聞をはじめいくつかのネット記事では,この句には「誡少年」という前書きがあると言っています。
つまり「少年をいましめる」ために教訓的に作ったということでしょうか。

まあ,病床につきながら俳句の革新に取り組んだ子規ですから,後輩の少年たちに今を生きることの大切さを言いたかったのでしょうか。

では,英訳してみます。

一年は正月に一生は今に在り  正岡子規

January is
The key of the year, and NOW
Is the key of life



January だけで4音節ありましたが,5・7・5に近づけました。

スティーヴィー・ワンダーの名盤「キー・オブ・ライフ」Songs in the Key of Life が聴きたくなりました。

キー・オブ・ライフ(SHM-CD) - スティーヴィー・ワンダー - スティーヴィー・ワンダー
キー・オブ・ライフ(SHM-CD) - スティーヴィー・ワンダー - スティーヴィー・ワンダー


この記事へのコメント

2026年01月04日 08:00
おはようございます。

 サムネ見て、「なんか子規っぽい俳句だな」と思ったのですが、やっぱり正岡子規の句でしたね。カレンダーの背景になりそうな句です(笑)

 そう言えば、スティービーワンダーは本当は目が見えている、って誰か言っていたような…
 どうやら都市伝説の様ですけど…
2026年01月05日 07:08
あきあかねさん
おはようございます。
この句は新聞や企業・学校のHPなどで多く取り上げられていますが出典がわからない,AIでも不明としている謎の句です。もしかすると,誰かが書いたものが子規作とまことしやかに伝わっているものだったりして。まあ,前書きもありと言うことで子規作なんでしょうが。
スティービー・ワンダーの視力についてはいろいろ言われています。元々,全盲ではないと言われていて,明かりは感じるそうです。ポール・マッカートニーがぶつかって倒れそうになったマイクスタンドを受け止める動画が拡散されていますが,これは音とかすかに感じる影でわかるのかもしれません。