思い出せない(2) whatchamacallit 後半

前回は,不思議な語感の単語 whatchamacallit について書きました。
ジーニアス英和辞典によると・・・

⦅略式⦆何とかいう物,あれ
《◆What you call might call it. の発音つづり;その物の名前がすぐに思い出せない時に用いる》


とあります。

おや? 前回参考にしたロングマンでは語源を
what you may call it
としていたのですが,might なのか may なのかはこの際,置いておきます
いずれにしても「何と呼ぶんだっけ,ほら」のような感じです。

今回は,実際に使われている例を見てみようと思います。

まず,こちらの動画の最初に映画のシーンと思われる whatchamacallit が2つ出てきます。
それ以降は,今回は関係ありません。
(YouTubeだと画像が貼れるのですが,TikTokなので興味があればクリックしてください。)

https://www.tiktok.com/@studyin.jp/video/7365480209660923143?is_from_webapp=1&sender_device=pc

そして,これは何とズバリ Whatchamacallit という名前のお菓子!

8whatcha3.jpg

食べたことはありませんが,誰かお土産でくれないかなあ。

これは,1979年の,このお菓子のCM。



野球少年が
「そのお菓子の名前は?」
Whatchamacallit
「名前忘れたの?」


本当にお菓子の名前を答えたのに,キャッチャーの少年は辞書通りの意味でとってしまいます(笑)。


最後は文学作品に出てこないかなあと,大学時代に夢中になったフォークナーやヘミングウェイを探してみたのですが,見つかりませんでした。
でも,同じノーベル賞作家,ジョン・スタインベックの小説に1つ見つけることができました。

8whatcha4steinbeck.JPG

彼の後期の作品「Sweet Thursday」1954年発刊。

8whatcha6SweetThursday.jpg

私は読んだことはないのですが,邦訳は「たのしい木曜日」。絶版のようで購入するとなると高いです。

8whatcha5sweet.jpg

Hazel looked at the seer with level, penetrating eyes. This man talked like Doc. Maybe he could help. But with this thought there came also caution.
“I’d like to ask you something,” Hazel said.
“What?”
“Well, this ain’t none of it true. It’s a kind of a—a whatchamacallit——”
“Hypothetical question?”
“I guess so.”

ヘイゼルはまっすぐで鋭い目でその予言者を見た。この男はまるでドクのように話す。もしかしたら彼なら助けてくれるかもしれない。しかし,同時に警戒心もあった。
「ちょっとお聞きしたいのですが」とヘイゼルは言った。
「何ですか?」
「えっと,これは全部本当の話じゃないんです。何て言いましたっけ
「仮定の話ですか?」
「そうだと思います」


ドク Doc はスタインベックの後期の作品数作に出てくる海洋生物学者。

ノーベル賞作家が1954年には,この単語を文学作品に使っています。

ロングマンでは1900年代に生まれた単語としていますが,それはいつなのか?
まあ,ここまで遡ることができました。


次回は別の単語の話。


この記事へのコメント

2026年02月03日 07:46
おはようございます。

 へ~、以外と古いのですね。てっきり、ここ数年で生まれたものと思っていました。
 それと、、、冒頭の時制の問題、これもどっかで動画になっているのを見た気がします。日本の感覚と違うという様な話をしていた気がしますが…
 日本語に未来形が無いという話だったっけかなあ? この様な過去を思い出す時の話だったように思ったのですけど…
2026年02月04日 05:48
あきあかねさん
おはようございます。
意外と古い単語に私も驚きましたが,戦前までさかのぼったりして。
may なのか might なのか,時制の話は触れませんでしたが,may としているものの方が多い気がしますが,もうよくわかりません。もう語源というよりは1つの単語になっているのでしょう。