「募金」の不思議!?

前回はNHKラジオ「国語辞典サーフィン」から「課金」と言う言葉が本来は業者側の「お金を課す」という意味が21世紀に入って,「オンラインゲームなどに利用者が課されたお金を払うこと」の意味が加わったことを書きました。 番組では,誤用があまりにも普及して普通の表現になった,と分析しています。 実は三省堂国語辞典(第八版)で…
コメント:2

続きを読むread more

「課金」は誰が誰に!?

毎週土曜日のお昼に放送されているNHKラジオ(R1)の番組「国語辞典サーフィン」から。 先日の言葉は「課金」。みなさんはどうこの言葉を使いますか? いちばん最近耳にするのは「オンラインゲームに課金する」のような例ではないでしょうか。「課金のし過ぎ」で問題になることもあります。 でも,冷静に考えれば,この言葉…
コメント:2

続きを読むread more

Haiku in English on Sunday (655) 卒業の兄と来てゐる堤かな

日曜日は俳句の紹介と英訳。 昨日の土曜日,宮城県の多くの中学校で卒業式が行われたようです。 3月は本格的な春が来るものの,別れの季節でもあります。 卒業の兄と来てゐる堤かな  芝不器男 (そつぎょうのあにときているつつみかな) 「よくわかる俳句歳時記」をはじめ,いろいろな書籍で取り上げられる一句です。 ハンディ版…
コメント:2

続きを読むread more

「がぜん」考(6) 補遺

NHK放送文化研究所や辞書編集者のサイトから,「がぜん」(俄然)が本来の「急に」「突然」の意味ではなく,昭和の初期に「強調の意味で使う」ことが流行した,と言うことで,前回その例を青空文庫で調べてみましたが発見できませんでした。 広辞苑の第七版でもこのよう説明を見つけることができます。 広辞苑 第七版 - 新村 出 がぜ…
コメント:2

続きを読むread more

「かぜん」考(5) 青空文庫から・後編

前回は横光利一が大正時代に書いた文章から「がぜん」の意味を見てみましたが,今日は昭和に入った文章から。 「美しい家」 横光利一 だが、秋が深くなると、薔薇が散つた。菊が枯れた。さうして、枯葉の積つた間から、漸く淋しげな山茶花がのぞき出すと、北に連なつた一連の暗い壁が、俄然として勢力をもたげ出した。私はかぜを引き続つゞけた…
コメント:2

続きを読むread more

「がぜん」考(4) 青空文庫から・前編

前回,「がぜん」(俄然)が本来の「急に,突然」の意味ではなく,昭和の初期に強調の意味で使うことが流行したという話を書きました。 「なみはずれて」や「ずばぬけて」の意味で使われ始め,それが今につながっているようなのです。 では,青空文庫で見てみましょう。今回は昭和以前の文章から。 「外科室」 泉鏡花 「あ」と深刻なる声を絞…
コメント:2

続きを読むread more

「がぜん」考(3) 昭和初期の流行

前回,「彼はがぜんやる気が出てきた」の「がぜん」が本来の「急に」ではなく「とても」の意味で使われるようになった背景について書きました。 そのとき,引用したNHK放送文化研究所のサイトには,こんな言葉が出てきます。 実は,この「『がぜん』を強調の意味で使う」というのは,昭和の初期に流行したことがあります。「流行は繰り返…
コメント:2

続きを読むread more

「がぜん」考(2) 誤解の背景

前回,「がぜん」が本来の「急に,突然」より「とても,断然」の意味で使われているという調査結果について書きました。 「がぜん」を漢字で書くと「俄然」。「にわかのごとし」ですから,「急に」が本来の意味であることがわかります。 大辞泉より・・・ がぜん【俄然】 1 にわかなさま。  「毎年夏の初めに、多くの焼芋屋…
コメント:2

続きを読むread more

「がぜん」考(1) その意味

明日4日は宮城県の公立高校入試の日。 受験生にはベストを尽くしてほしいと願うばかりです。 よく「やる気スイッチ」なんて言葉を最近聞きます。 「あいつはやる気スイッチが入った」とか「合格したら○○を買ってもらえるならやる気スイッチが入るんだけど」なんて。 まあ,何かと引き換えでいいのかと言う問題は残りますが・・・。 似た…
コメント:2

続きを読むread more

Haiku in English on Sunday (654) 待てば来る三月も又幸せも

日曜日は俳句の紹介と英訳。 ここ1週間は春の陽気で暖かい日が続きました。 昨日は午前中に部活動で軽く汗を流し,午後は仙台空港に家族を迎えに。 沖縄ではなんと26度あったそうです。 ところが間もなく再び寒波が来るそうですね。昨日から3月。これこそこの時期らしい天気です。 待てば来る三月も又幸せも  川口咲子 …
コメント:2

続きを読むread more

確率の p は何の p?

最近は外国にルーツがある生徒や一時的に日本で勉強している生徒も多くいます。 そのような生徒のために授業の内容を英語に直すために,数学や理科の授業でその生徒の隣に座ることがあります。 先日,数学の授業で「確率」を勉強をしていました。 サイコロを振って「1」が出る確率は・・・「6分の1」。 実際に何千回,何万回と実験…
コメント:2

続きを読むread more

青空文庫で「破天荒」を見る

短い記事です。 前回,「破天荒」の原義が「前代未聞」,そして最近は「豪快」の意味でよく使われることを書きました。 時間がなかったので,その使用例を今回書きます。 青空文庫より・・・ 「小桜姫物語」 土井晩翠 小櫻姫物語は解説によれば鎌倉時代の一女性がT夫人の口を借り数年に亘って話たるものを淺野和三郎先生が筆記したのであ…
コメント:2

続きを読むread more

「破天荒」ってどんな人?

前回に続き,最近気になった言葉の話。 「破天荒」な人,と言ったらどんな人を言うのでしょう? 最近はこんな意味でよく使われるのではないでしょうか。 「豪快な人」? あるいは「型破りな人」? これまでも「うがった見方」とか「失笑」とか,本来の意味とは違った使われ方をする傾向にある表現について書いてきまし…
コメント:2

続きを読むread more

「秒読み」は死語か?

現在の中1の英語の教科書にこんな文章があります。 We all counted downt to the New Year together. みなさんは,どう日本語にしますか? 気になったのは,count down という熟語。 教科書巻末では「秒読みする」とあります。 教科書会社のデジタル教材で…
コメント:2

続きを読むread more

干支はパンダ年!?

今年は干支で言えば巳年,いわゆるヘビ年です。 宮城県南部の岩沼市にある金蛇水神社はヘビ,特に白蛇を祀ってあり,初詣ではものすごい混雑で,近づくのも難しかったとよく聞きます。 そこで,2月の半ば,しかも夕刻なら空いているだろうと行きました。 運よく,神社に近い駐車場まで案内され行くことはできたのですが,駐車場は満杯に近い。 …
コメント:2

続きを読むread more

ペンシルベニア州アレンタウン市

ちょっとした話。 前々回,アメリカのペンシルベニア州の第1の都市がフィラデルフィア,第2の都市がピッツバーグ,そして州都は人口5万人のハリスバーグだと書きました。 だからと言って,ハリスバーグが第3の都市と言うわけではないんです。 ペンシルベニア州第3の都市はアレンタウン市 Allentown。 Alle…
コメント:2

続きを読むread more

Haiku in English on Sunday (653) 鶯の笠落したる椿かな

日曜日は俳句の紹介と英訳。 1週間ほど前に,宮城県南部の大河原町の繁昌院の「であい観音」について書きました。 そのときもチラッと書いたのですが,境内にあった芭蕉の句碑。 「芭蕉翁 鶯乃笠おとしたる椿可南」とあります。 「鶯の笠落したる椿かな」と読むのでしょう。 鶯の笠落したる椿かな  松尾芭…
コメント:2

続きを読むread more

ペンシルベニア州の地名に ~burg

前回,ピッツバーグを本拠地とする大リーグ,パイレーツの名前のなぞについて書きました。 ピッツバーグがあるのはアメリカ東部のペンシルベニア州。 この州で最大の都市はフィラデルフィアで,人口は約160万人。全米でも第6の都市。 そして第2の都市がピッツバーグで,約30万人。 でも,州都…
コメント:2

続きを読むread more

海がないのに海賊たち Pirates?

前回,村上春樹さんのラジオ番組で聞いたNBAの「ユタ・ジャズ」と「ロサンゼルス・レイカーズ」のチーム名について書きました。 ジャズが盛んじゃないのに,湖がないのに・・・とおもしろい由来がありました。 これは番組では触れられていなかったんですが・・・ ユタ・ジャズがあるソルト・レイク・シティー近郊には西半球最大の塩水湖,…
コメント:2

続きを読むread more

NBA 不思議なチーム名

前回書いた昭和レトロのマディソン・スクエア・ガーデンのバッグですが,当時はその名前が何を表すのか知らないで使っていました。 それがプロスポーツなどの競技場,特にバスケットボールの聖地だということは後で知ることになります。 アメリカのプロバスケ(NBA)のことでおもしろいことを先月,村上春樹さんがラジオで話して…
コメント:2

続きを読むread more